はじめに:40代の“なんとなく不調”、漢方で整えるという選択肢
「疲れやすくなった」「寝てもスッキリしない」「気分の浮き沈みがつらい」…。
そんな症状を「年齢のせい」と片付けていませんか?40代は女性ホルモンがゆらぎ始める時期。まさに更年期の入り口です。
不調の感じ方は人それぞれ。だからこそ、「体質」を重視してアプローチする漢方が注目されています。
この記事では、40代女性の更年期と漢方について、始め方やおすすめ処方までわかりやすくご紹介します。
更年期における「漢方」の役割とは?

不調の根本を“体質から”整える
漢方は「体のバランスを整える」ことを目的とした自然由来の医療。更年期に出やすい不調(イライラ、のぼせ、不眠、疲労感など)は、エネルギーや血の巡りの偏りと捉え、それに応じた処方で整えます。
症状に対して「オーダーメイド感」がある
同じ“更年期”でも、症状は千差万別。漢方はその人の「証(しょう)」=体質・状態に合わせて処方が変わるため、パーソナルなケアが可能です。
更年期の代表的な漢方薬

以下は、40代女性によく処方・使用される漢方薬の一例です。
加味逍遥散(かみしょうようさん)
- 【向いている人】イライラ、不安感、冷え性、月経不順
- 【特徴】ストレスによる自律神経の乱れを整える働きあり
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 【向いている人】冷え性、貧血、むくみ、疲れやすい人
- 【特徴】女性ホルモンのバランスを穏やかに整える
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 【向いている人】のぼせ・肩こり・生理不順・肌トラブル
- 【特徴】血の巡りをよくし、ホルモン由来の不調を改善
女神散(にょしんさん)
- 【向いている人】情緒不安定、めまい、不眠
- 【特徴】感情面のゆらぎに特化した処方
病院で処方される漢方と市販薬の違い

病院処方のメリット:体質診断と保険適用
漢方を本格的に取り入れたい場合は、漢方内科や婦人科で診察を受けるのがおすすめ。体質(証)を診断し、ぴったりの漢方を保険適用で処方してもらえるため、費用も抑えられます。
☑ 漢方外来・レディースクリニックなどで対応可能です。
市販薬のメリット:手軽に始められる
一方、ドラッグストアや通販で購入できる市販の漢方薬も多数。軽い不調や、まずは試してみたい人には良い選択肢です。以下に人気の商品をいくつかご紹介します。
市販で買えるおすすめの更年期向け漢方薬

ツムラの漢方 加味逍遥散エキス顆粒
- 【特徴】本格派処方。
- 心と体を落ち着かせたい人に。
クラシエ 当帰芍薬散エキス錠
- 【特徴】冷え・疲れ・むくみに。
- 錠剤タイプで飲みやすい。
大正製薬 漢方内服薬 桂枝茯苓丸料エキス
- 【特徴】血流改善に。肩こり・肌荒れが気になる方におすすめ。
漢方を始めるときのQ&A

Q1:すぐに効果は出るの?
A:個人差はありますが、1〜3ヶ月ほど継続してみるのがおすすめです。日々の生活の中で「最近ちょっとラクかも」と感じる変化を大切にしましょう。
Q2:副作用はある?
A:自然成分とはいえ、体質に合わないと不調を招く場合も。飲み始めに違和感を感じたら、使用を中止し、医師や薬剤師に相談を。
Q3:病院での処方を希望する場合は?
A:「漢方外来」や「婦人科」で相談可能。問診と体質チェックのうえ、適切な漢方薬が処方されます。保険適用なので費用も抑えられます。
まとめ:自分に合う漢方で、ゆらぎの季節を穏やかに
40代の更年期は、誰にでも訪れる「第二の思春期」。
無理せず、自分に合う方法でケアしていくことが大切です。
漢方は、心と体のバランスをやさしく整える方法のひとつ。
気になる症状がある方は、まずは市販薬や病院での相談から始めてみてはいかがでしょうか?
